高性能伝熱促進装置
ウォール ウェッター®
回分式蒸発缶の蒸発効率を向上
関西化学機械製作株式会社により開発された伝熱促進装置「ウォール ウェッター®」は、蒸発缶の底に残った液を伝熱面上部まで汲み上げ、散布することにより、伝熱面積を一定に保ちます。
- 反応缶による反応後の蒸発回収時に
- 回分式蒸留缶での高濃縮に
- 製品の最終冷却に
※ウォール ウェッター®とWALL WETTER®は関西化学機械製作株式会社の登録商標です。
特徴
蒸発時間短縮!
通常、液面が低下すれば、伝熱面積も減少し、蒸発効率は落ちてしまいます。
この問題を解決すべく開発された「ウォール ウェッター®」は、撹拌機の遠心力を利用して缶底の液を汲み上げ、伝熱面に散布することで、有効な伝熱面積を最後まで一定に保ちます。
また、蒸発速度がほぼ一定に保たれるため、回分蒸発や蒸留にかかる時間を短縮できます。
ロータリーエバポレーターの代替としてのご使用にもおすすめします。
様々なプロセスに使用可能!
液が増加する反応や溶解操作、逆に液が減少する蒸発、蒸留、濃縮操作など、増減どちらのプロセスにも使用可能。
グラスライニングや PTFE コーティングにも対応可能なため、様々なプロセスに使用できます。
また、撹拌機があれば大きな容器でも少量の液を処理でき、逐次添加反応なども一つの大型反応槽で処理を完結できます。
高い洗浄性
壁面、コイルが常時濡れているのでコゲ付きや固着が少なくすみます。
また、少量の洗浄液で洗浄ができるため、以下のことが可能になります。
・漬け置き洗浄回数の削減
・洗浄液使用量の低減
・洗浄時間の短縮
塗料の濃縮に利用した場合
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タービン翼の場合:全面に固着あり
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ウォール ウェッター®の場合:固着なし
製作・納入実績
最大製作実績は40 m3の蒸発缶。回転数 83 rpmで、最小200 Lの液を伝熱面に散布する設計です。(2023年1月現在)
また、実装置300基以上、フラスコ用数百例の納入実績があります。顕著な有用性を認められ、A社に8基、B社に7基、C社に6基など、一社に複数台の導入例が増えつつあります。
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40 m3蒸発缶
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グラスライニング仕様
ウォール ウェッター® × 回分蒸留システム
ウォール ウェッター®と蒸留塔を組み合わせることにより、以下の効果が期待できます。
・蒸発速度がほぼ一定
・蒸留塔を最後まで最適運転
・蒸留時間の短縮
・還流が安定し、品質が向上
・高効率で省エネ
※ウォール ウェッター®と蒸留塔を組み合わせたシステムは、
関西化学機械製作のオリジナルです。
仕様
フラスコ用ウォール ウェッター®には、ご使用フラスコの形状に応じて、「開閉式」と「固定式」があります。
丸底フラスコ:開閉式
円筒セパラブルフラスコ:開閉式・固定式
ウォール ウェッター | 対応フラスコ | ||||||
丸底フラスコ | 円筒セパラブルフラスコ | ||||||
型式 | 型番 | 容量 | A (mm) | B | 容量 | C (mm) | D (mm) |
開閉式 | WWD-010 | 1L | Φ135以上 | 29/32以上 (内径Φ26以上) | 1L | Φ110以上 | 150以上 |
WWD-020 | 2L | Φ170以上 | 2L | Φ130以上 | 180以上 | ||
WWD-030 | 3L | Φ200以上 | 3L | Φ150以上 | 210以上 | ||
WWD-050 | 5L | Φ230以上 | 5L | Φ200以上 | 260以上 | ||
固定式 | WWF-010 | 1L | - | 1L | Φ110以上 | 150以上 | |
WWF-020 | 2L | 2L | Φ130以上 | 180以上 | |||
WWF-030 | 3L | 3L | Φ150以上 | 210以上 | |||
WWF-050 | 5L | 5L | Φ200以上 | 260以上 |
※【固定式】には「邪魔板」が付属されます。
[材質]SUS316L
・シャフト径:Φ8
・全長:500 ~ 700 mm(指定可)
上記以外のフラスコサイズに対応したものや他材質での製作、PTFEコーティングなど、規格以外でも特注で対応します。ぜひお問合せください。