充填式蒸留装置
ご希望にあわせた充填物で蒸留実験
混合物の性状や実験条件に応じて、ガラスや樹脂、金属製の不規則充填物・規則充填物を選択できる蒸留塔です。
表面張力の大きな物質や、真空度をあげた蒸留操作に適しています。
ホウケイ酸ガラス製のため、耐食性に優れ、蒸留状態を確認しながら運転できます。
特徴
混合物の性状や実験に合わせた蒸留塔・充填物
不規則充填物
不規則充填物多種多様な材質・形状があり、様々な性状の流体に適用可能です。安価で充填物の交換作業がしやすいため、汚れやすい流体に特に適しています。
AGIでは、ガラス製のラッシリングを始め、様々な充填物を取り扱っています。
規則充填物
規則充填物は圧力損失が不規則充填物よりも小さく、気液接触効率も良いため、HETP(理論段)が小さく、塔高、塔径を小さくすることが可能です。
AGIでは、スルザー社の高性能規則充填物「ラボラトリーパッキン」を充填した充填式蒸留装置をご用意しています。
※充填物に合わせて、蒸留塔下の目皿やバスケット、高さ調整等、ガラス製品の特注対応が可能です。
熱効率の向上
- ガラス器具をフルジャケットタイプにすることで、熱伝達を抑え、効率の良い蒸留を実現します。
- 充填塔のガラス内面にメッキ加工を施すことで、熱放射を最小限に抑え、保温性を確保。
- 真空度が高い真空ジャケットで、さらに保温が長持ちします。
蒸留操作をさらに便利に
- 還流比タイマー・マグネット(オプション)の使用により、還流比を自動制御。
- サンプリングしてGCなどで分析できる気相サンプリングアダプター(オプション)を使用することで、蒸留途中のペーパーを分析できます。
- サンプリングしてLCなどで分析できる液相サンプリングアダプター(オプション)を使用することで、蒸留途中の状態が確認できます。
- フィードアダプター(オプション)の使用により、連続運転が可能になります。
- 仕込液を予熱器で加熱し、フィードラインも加熱することで、高粘度物質の蒸留が可能に。また、フィードラインの自動化で無人化も実現します。
- 温度計ポケット(オプション)で、ペーパー温度を採取可能。
その他
- ガラス製のため、耐食性に優れ、内部観察が可能です。
- ノングリース対応のため、物質の混入を防ぎます。
蒸留塔の違いによる比較
規則充填物 | オールダーショウ (棚段塔) | 不規則充填物 (ホウケイ酸ガラス製) |
|
処理量 | 大 | 中 | 小 |
圧力損失 | 小 | 大 | 充填の仕方により変化しやすい |
耐腐食性 | 弱 | 強 | 強 (ガラス、磁性充填物以外なら弱) |
塩(固形) | 目詰まりが起こる可能性がある | 析出しても穴を塞ぐ確率は低く、 運転不能になりにくい | 析出すると、偏流等の蒸留の性能低下が 起こりやすい |
塔内温度測定 | 不可 | 可 | 不可 |
洗浄 | ガラスに傷が入るため、 オーバーホールは基本的に不可 | シリコーンを含まない有機物の場合に、 釜入れして固着物を焼き飛ばすことも可能 | オーバーホールが基本的に可能 |
高さ | 分離効率が高く、 塔高を低く抑えることができる | 表面張力が大きい物質(水など)の場合、 目皿の開口比を大きくして一段の高さを 高くする必要がある | 分離効率が低く、 塔高が高くなる可能性がある |
高さ比較 | 低 | 低 + α | 高 |
※上記の表はガラスカラムを使用した場合の一般例です。条件によって内容が変わることがあります。ご参考までにご利用ください。
動画紹介
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AGIの蒸発・蒸留装置
特注製品(Gold Label)
ご希望の仕様に合わせてカスタマイズ可能です。
お客様のイメージを形にするため、お客様と一緒に考え、最適なご提案をいたします。
製品納入業界
化学、製薬、健康食品、廃液処理業者(リサイクル)、学校、工業用オイルメーカー、受託(化学)
選ばれる理由
- 設計担当が化工計算を行い、付帯設備を含めた装置一式をご提案します。
- 最大450Aまで製作、大型充填式蒸留装置を導入いただけます。
- 処理量に見合った還流器を選定し、大小様々なスケールにご対応します。